北朝鮮が発射したミサイルと落下点 2017

北朝鮮によるミサイル発射実験が続いており、グアムを標的とした攻撃計画が明らかになったあとは、北朝鮮を巡る動きは緊張感を増す一方です。

今年になってから北朝鮮が発射したミサイルの日時、発射場所、落下点をまとめたいと思います。

2017年に発射されたミサイル

11月29日に発射されたミサイルまでカウントすると、今年は15回、合計20発が発射されています。ほとんどは日本の排他的経済水域の外に落下していますが、2発は北海道上空を通過し太平洋に落下しており、Jアラートの発動は記憶に新しいところです。

日時 発射場所 ミサイルの動き・落下点
2/11 亀城(クソン) 潜水艦発射弾道ミサイルの改良型。北朝鮮東岸から約350キロの日本海、排他的経済水域の外に落下
3/6 東倉里(トンチャンリ) スカッドER改良型4発が発射され、そのうち3発が日本の排他的経済水域に落下
3/22 元山(ウォンサン) 発射直後に爆発【失敗】
4/5 新浦(シンポ) 約60キロ飛行したのち日本海に落下【失敗】
4/16 新浦(シンポ) 発射直後に爆発【失敗】
4/29 北倉(フクチャン) 約50キロ飛行したのち北朝鮮内陸部に落下したと推定【失敗】
5/13 亀城(クソン) 火星12型。日本の排他的経済水域の外に落下
5/21 北倉(フクチャン) 北極星2型。日本の排他的経済水域の外に落下
5/29 元山(ウォンサン) スカッドER。日本の排他的経済水域内に落下
7/4 亀城(クソン) 大陸間弾道ミサイル(ICBM)。40分飛翔したのち日本の排他的経済水域内に落下とみられています。
7/28 舞坪里(ムピョンリ) 大陸間弾道ミサイル(ICBM)。45分飛翔したのち北海道沖の日本の排他的経済水域内に落下とみられています。
8/26 旗対嶺(キッテリョン) 3発を日本の北東に向け発射。うち2発は約250キロ飛行し、1発は発射直後に爆発。排他的経済水域の外に落下とみられています。
8/29 順安(スアン) 6時少し前に1発発射。襟裳岬上空を通過し、約2700キロ飛翔したのち、太平洋に落下。
9/15 順安(スアン) 6時57分、東北地方へ向け1発を発射、7時6分頃北海道地方から太平洋へ通過。襟裳岬の東約2000キロに着水。ミサイルの日本上空通過は過去から数えて6回目。
11/29 平城(ピョンソン) 3時18分、青森県沖250kmの排他的経済水域内に落下。ロフテッド軌道をとったとみられる。

落下地点がある程度はっきりしている合計6発を地図上に表すとこんな感じになります。※排他的経済水域の線や、落下地点を示すバツ印は目安です。

Jアラートが発動した8月29日と9月15日のミサイルについてはこちらにまとめました。

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Note : 排他的経済水域とは,漁業や天然資源(石油など)の採掘,海洋調査などを他の国に邪魔されずに自由に行うことができる水域のこと。海に面している国は,決められた幅200海里(約370Km)を超えない範囲で,領海(12海里、約22Km)と公海との間に排他的経済水域を設定することができる。海に面している国は,これらの活動を行うほかは,排他的経済水域を独り占めしてはならないことになっており、例えば,他の国の船舶が通ったり,飛行機が上空を飛んだり,他の国が海底にパイプラインを作ったりすることを禁止することはできない。

北朝鮮が保有・開発するミサイルの射程距離

出典:businessinsider.com

左から

  • 火星5 飛距離300Km
  • 火星6 飛距離500Km
  • ラドン 飛距離1300Km
  • テポドン1 飛距離2500Km
  • ムスタン 飛距離3000Km
  • KN−08 飛距離6000Km (開発中・未テスト)
  • テポドン2 飛距離6700Km (開発中・未テスト)

テポドン1は1998年、2006年、2009年、2012年に発射実験が行われており、その射程距離圏内には、日本全域、中国東側の大部分、ロシア極東部などが含まれます。現在開発中のKN-08やテポドン2ではアメリカのアラスカ州が射程距離内に入ります。

7月4日に発射された大陸間弾道ミサイルは高く打ち上げて飛距離を抑えるロフテッド軌道を利用したと見られており、発射角度を調整すればアメリカも射程距離に入っていたと見られます。

ミサイル到達までは約10分間

北朝鮮がミサイルを発射しその落下地点が日本の国土だった場合、着弾までの時間はおよそ10分とされています。

Jアラートによりその危険は国民に知らされますが、発射後一体何分で私たちまでその情報が届くのでしょうか、また、自衛隊はどのように迎撃するのでしょうか。

こちらにまとめました。

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