母の日といえば定番はカーネーション。小学生の頃は母の日が近くなると学校内で1本100円で注文しておき、当日受け取って持って帰ってお母さんに渡すというのが毎年恒例でした。
「母の日だから」というのは何とも商戦めいていますが、普段照れくさくてなかなか表すことのできない感謝の気持ちを伝えるというのは、ハロウィーンなどと違って好感が持てますし、何かプレゼントしたい気持ちになりますよね。
ここでは母の日のプレゼントとして定番になっているカーネーションについて、なぜカーネーションなのか、どんな由来があるのかを明らかにしていこうと思います。
母の日の由来は?
語源辞典によると次のように説明されています。
1905年5月9日、アメリカのフィラデルフィアに住む少女「アンナ・ジャービス」が母の死に遭遇したことで、生前に母を敬う機会を設けようと働きかけたことに由来する。 やがて、この働きかけがアメリカ全土に広まり、1914年には当時の大統領「ウイルソン」が、5月の第二日曜日を「母の日」と制定し、国民の祝日となった。
アンナの母親は敬虔なクリスチャンで、ボランティア活動を通して地域の医療や衛星環境改善に貢献していました。南北戦争で傷ついた兵士を手当てする活動は全米で話題になったほどです。
そんな母親を見ながら育ったアンナが、母を敬う日を作ろうとしたことはごくごく自然な流れだったのかも知れません。自ら働きかけて制定された「母の日」ですが、その後アンナは一転して廃止を求めます。母の日の商業化を激しく非難するようになりました。また、アンナ自身は母になることはなったようです。
なぜカーネーションを送るのか
理由はいろいろあります。
- 花言葉が「母の愛情」
- 5月の誕生花
- アンナの母親が好きだった
- キリスト教の教えで、十字架に掛けられたキリストを見送った聖母マリアが流した涙の跡にカーネーションが咲いたとされる
母の日の制定当初は母親が健在な人は赤いカーネーションを、母親が故人である人は白いカーネーションを自分の胸に飾っていました。それがやがて母親本人にカーネーションを贈る習慣へと変化していったようです。
今もカーネーションは定番ですが、色はこだわらなくなっていますね。
まとめ
アンナは母の日の商業化に関して、こんな言葉を残しています。
「母の日に既成のグリーティングカードを贈るということは、世界で一番あなたに尽くしてくれた女性に、手紙を書く時間さえ惜しむ、ということです。」
僕たちは今クリック一つでカーネーションやプレゼントを送ることができます。たとえそれが企業の商戦だとしても、感謝の気持ちを伝えるほうが伝えないよりいいはずです。何かに忙しくしているうちに母の日をすっかり忘れてしまっていた、なんていうことのないよう、クリック一つを惜しむことの無いようにしたいですね。