いつもは映画『シン・ゴジラ』の影響で陸上自衛隊のことを書いてましたが、今日は海上自衛隊について書こうと思います。池上彰さんがテレビで解説しているのを見て、とてもわかりやすく、ためになったので、まとめておきたいと思います。
海上自衛隊の使命
海上自衛官は全国に約4万2千人。その主たる使命は3つ。
- 国際平和協力のための活動
- 国土の防衛
- 海上交通の保護
重要なのは2番と3番ですね。
海からの敵の侵入を阻止したり、ミサイルの迎撃を試みたりと、海上から国防を担います。
また、日本は貿易の9割が海上輸送。民間の船を警護するのも大切な海上自衛隊の任務です。2009年ソマリア沖の海賊対策で民間の船を護衛するため護衛艦や哨戒機P-3Cが派遣されています。P-3Cについては後述します。
海上自衛隊5大基地
海上自衛隊には5大基地があります。波が穏やかで水深が深く、大型船の入出港が可能な天然の良港で、海軍の時代から基地として使用されていた場所です。
呉基地(広島県呉市)
戦艦大和が作れられた旧海軍の造船所があったところで、現在は44隻の鑑定が配備されています。最大の係留能力(たくさんの船を係留することができる)を持ち、最近はヘリコプター搭載護衛艦「かが」の配備が話題となりました。
護衛艦かがの建造費用は約1200億円!全長は約250メートで東京都庁の高さとほぼ同じです(ここまで大きいとなかなか想像ができないですね、、)。ヘリの発着場5箇所、14機以上のヘリを配備できます。
ちなみにヘリコプター搭載護衛艦は他にも「いずも」「ひゅうが」「いせ」などがあり、昔の国の地名がついていることが特徴です。
横須賀基地(神奈川県横浜市)
首都東京から近いため司令部としての機能があり、海上防衛の最重要基地と位置付けられています。現在33隻の護衛艦や潜水艦を配備しています。また、特務艇はしだて(国内外の要人を招いて式典をする船、「海の上の迎賓館」と呼ばれます)や、砕氷艇しらせ(南極観測船)が係留しています。
そのほか
- 佐世保基地(長崎県佐世保市)
南西地域の防衛拠点で、24隻の艦艇が所属 - 大湊基地(青森県むつ市)
北の守りの拠点で、8隻の艦艇が所属 - 舞鶴基地(京都府舞鶴市)
日本海側の最前線基地で、13隻の艦艇が所属
があります。
哨戒機 P-3C
出典:ウィキペディア
ピーサンシー、またはピースリーシーと呼ばれる飛行機があります。空から潜水艦や外国軍艦などを警戒監視したり、自然災害などの情報収集を行うことを任務とし365日毎日監視飛行を行っています。
東日本大震災の際には、飛んでいたP-3Cが連絡を受けて現場に急行、津波の存在を確認しました。ソマリア沖では漁船に扮した海賊船を見つけ出すために、P-3Cが空から写真を撮影し判断したりします。
監視レーダーや暗視カメラはもちろん、魚雷、機雷などの爆弾が搭載できる。実際、1993年3月、能登半島沖に不審船が航行、これに対し海上自衛隊初の海上警備行動が発令され、実際に爆弾を積んだP-3Cが八戸から離陸。不審船の進行を防ぐため爆弾が投下されました。
那覇市の海上自衛隊第5航空群司令部ではP-3Cの体験搭乗があります、興味のある方はぜひ応募して見てください!
特別警備隊
海上自衛隊特別警備隊は、表舞台に出ることはほとんどなく、精鋭が集められた特殊部隊で、アメリカ海軍のネイビーシールズや、イギリスの特殊舟艇部隊SBS(Special Boat Service)を参考に作られています。
その任務は「武器や違法物資などを積んでいると思われる不審船に乗り込み、立ち入り検査することや武装解除すること」とされており、そのほかの情報は一切公開されていません。
ちなみに、陸上自衛隊にも同じような組織で特殊作戦群と呼ばれる部隊があります。これまたアメリカの特殊部隊を参考に作られた部隊で、おそらく日本では特殊作戦群が最強だろうと思います。
的の両脇に隊員を立たせて射撃訓練を行うなど、かなり危険な訓練も行っています。
海軍カレーとイベント
ずっと船に乗っていると今日が何日で何曜日かの感覚がなくなっていきます。そこで、週に1度金曜日はカレーを食べて、曜日感覚を忘れないようにしています。これは海軍から引続く伝統で海軍カレーと呼ばれます。各基地によってオリジナリティーがあるため、たまに海軍カレーが全国から集まってフェスが開催されたりもします。
もう終わってしまっていますが、2017年も横須賀の三笠公園でカレーフェスが開かれました。公式パンフレット
写真は僕が行った2016年のフェスのものです。この年は観艦式があったので、ちょっと特別でした。いろんなカレーから最大4種類選べました。毎年5月〜6月に行われているようですので、2018年も開催されると思います。