博多の道路陥没、東京は大丈夫?陥没しやすい条件とは?

道路陥没の状況

福岡市交通局が次のような発表を公式サイトでしています。

平成28年11月8日
午前10時00分 発表

地下鉄七隈線延伸工事に伴う道路陥没事故について(第2報)

 平成28年11月8日(火)5時15分頃,博多駅前2丁目交差点付近において,道路陥没事故が発生したため,現在,博多口交差点から博多区役所南口交差点の区間において,全面通行止めといたしております。  陥没の大きさは,幅約27メートル,長さ約30メートル,深さ約15メートルです。 また,これに伴い,事故現場付近の上水道,中水道,ガス中圧管を停止しております。   なお,本件に関し,お怪我をされた方はおられません。 原因については調査中であり,通行止めの期間は未定です。詳細が分かり次第,お知らせいたします。  市民の皆様にご迷惑をお掛けしておりますことをお詫び申し上げます。  

福岡市交通局

当時、地下約25メートルのところで地下鉄工事中の作業員がトンネルの掘削作業を行っていたということもあり、因果関係も含めて原因は調査中、となっています。

地下鉄いっぱいの東京は大丈夫?

原因は調査中とはなっていますが、地下鉄が縦横無尽に走りまわっている首都、東京も同じような事故が起きる可能性がないとはいえませんよね。東京にはどれくらいの地下鉄が走っているのでしょうか。

東京には東京メトロが運営する地下鉄が9本、東京都が運営する地下鉄が4本、計13本の地下鉄線が走っており、200を超える駅が存在します。

考えてみれば、映画「シン・ゴジラ」で上陸したゴジラ(通称蒲田くん)のスピードでも2時間で都内を縦断できる、というセリフが出てきていました、そんなに広くない面積にこれだけたくさんの路線と駅があるのですから、まさに東京の地下は穴だらけ!また、東京メトロの公式サイトによると現在行われている主な工事のひとつとして、小竹向原駅~千川駅間連絡線設置工事が行われているように、新しい路線や駅ができなくても、効率化を図るためにトンネルを掘る、ということはあります。

余談ですが皇居の地下はちょっとかすめているだけで、基本的にはいじっていないそうです。

一般的な道路陥没の原因

地下鉄がいっぱいあると道路陥没の危険性が高くなるのかというと、実は全くそうでもないようで、一番多い原因は地中に埋設された下水管に穴が開くこと、だそうです。そしてそこに土砂が吸い込まれ空洞化がおき、徐々に広がっていく…怖いですね。

陥没の具合が大きいことや以前にも陥没が起こっていることから、博多のニュースは大きく取り上げられました。しかし、もっと小さい規模の陥没なら全国の至る所で年間約3500件起きているとされています。東京の地下には高度経済成長時に急速に拡張され、今では老朽化した下水管が散在しています。そんな下水管の上を、日々多くの自動車やトラックが通り、少なからず物理的な圧力を加えている。そういう意味で、東京は地方よりもずっと道路陥没のリスクを抱えているといえそうです。

まとめ

道路陥没の一般的な原因は前述したように下水管に穴が開いて土砂がそこに流入していくこと。地下鉄がたくさんあるからといって危険が大きいということではない、ということが分かりました。それよりも、東京都は交通量も多く、老朽化した下水管に対する圧力負担も大きいはず。下水管のチェックやリニューアルが急務と言えそうです。

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