現在第21作目のとなる映画『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』が公開中のアニメ名探偵コナン。先週末4月15日に公開され、2日間の興行収入は12億円を突破し、シリーズ史上最速で動員数100万人を突破しそうな勢いです。
初めて劇場版が公開されたのは1997年なので、当時小学5年生だとしたら今はもうアラサーということになります。
ここではこれまでの劇場版名探偵コナンを総まとめしたいと思います。
過去の劇場版20作品と興行収入一覧
まずはこれまでの20作品をだーっと見てみましょう。
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公開年 | タイトル | 上映時間 | 興行収入 | 監督 | 脚本 |
1 | 1997 | 時計仕掛けの摩天楼 | 95分 | 11億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
2 | 1998 | 14番目の標的(ターゲット) | 99分 | 18.5億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
3 | 1999 | 世紀末の魔術師 | 100分 | 26億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
4 | 2000 | 瞳の中の暗殺者 | 100分 | 25億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
5 | 2001 | 天国へのカウントダウン | 100分 | 29億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
6 | 2002 | ベイカー街(ストリート)の亡霊 | 107分 | 34億円 | こだま兼嗣 | 野沢尚 |
7 | 2003 | 迷宮の十字路(クロスロード) | 107分 | 32億円 | こだま兼嗣 | 古内一成 |
8 | 2004 | 銀翼の魔術師(マジシャン) | 107分 | 28億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
9 | 2005 | 水平線上の陰謀(ストラテジー) | 107分 | 21.5億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
10 | 2006 | 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム) | 111分 | 30.3億円 | 山本泰一郎 | 柏原寛司 |
11 | 2007 | 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー) | 107分 | 25億円 | 山本泰一郎 | 柏原寛司 |
12 | 2008 | 戦慄の楽譜(フルスコア) | 115分 | 24.2億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
13 | 2009 | 漆黒の追跡者(チェイサー) | 110分 | 35億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
14 | 2010 | 天空の難破船(ロストシップ) | 102分 | 32億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
15 | 2011 | 沈黙の15分(クオーター) | 109分 | 31.5億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
16 | 2012 | 11人目のストライカー | 110分 | 32.9億円 | 山本泰一郎 | 古内一成 |
17 | 2013 | 絶海の探偵(プライベトアイ) | 110分 | 36.3億円 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
18 | 2014 | 異次元の狙撃手(スナイパー) | 110分 | 41.1億円 | 静野孔文 | 古内一成 |
19 | 2015 | 業火の向日葵 | 112分 | 44.8億円 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
20 | 2016 | 漆黒の悪夢(ナイトメア) | 112分 | 63.3億円 | 静野孔文 | 櫻井武晴 |
上映時間は100分から110分前後ですが、順調に興行収入を伸ばしています。興行収入を棒グラフ化してみるとこんな感じ。
多少デコボコしますが上昇傾向にありますね。(グラフ内の転線は近似線です。)去年第20作目の興行収入だけずば抜けていますが、劇場公開20周年となる節目の年だったこともあり大々的なプロモーション活動の賜物。
今回脚本を担当する大倉崇裕(おおくらたかひろ)さんは劇場作の脚本家としては初めてです。30分のアニメ版では、第829話「不思議な少年」と第855話「消えた黒帯の謎」でコナン作品に携わっています。
主なターゲット層
ストーリーはもっぱら殺人事件の解決なので当然のことながら小さい子は見ていても理解できないでしょう。コナンの設定が小学1年生ということから、主なターゲットはそれ以上の子供。また、ポケモン等の子供向けアニメと一線を画す点として、殺人事件に加えて必ず新一と蘭、平次と和葉の恋愛模様も含まれるため女子層が厚く、所謂腐女子を多く取り込んでいる印象です。(個人的な見解です)
さらに新作は恋歌(ラブレター)と題し、平次と和葉のラブストーリーが描かれているので主なターゲットは女性ですね。
おススメの劇場作品
これまでのコナン映画の中でおススメのトップ3を選びたいと思います。
おススメ1位 時計仕掛けの摩天楼
爆発までのタイムリミットがあり緊張感があります。最後は赤か青かというベタな展開ですが逆にそれ以外の展開だと裏切られた気分になるのでOK。シンメトリーになっていない自身の建築作品を片っ端から爆発するクレイジーな建築家が犯人。爆発したい作品なのに自分の家のギャラリーには写真を飾っているなど矛盾点はありますが総じて楽しめる作品です。劇場作品を重ねるにつれ、コナンの身体能力が上がっているのか、ありえない場所をスケボーで滑走したりしますが、1作目のこの作品にはそういった無理がありません。
おススメ2位 瞳の中の暗殺者
蘭の目の前で佐藤刑事が撃たれ、そのショックから蘭が一時的な記憶喪失になるというストーリー。犯人を目撃している蘭をコナンが守りなが事件を解決していきます。トロピカルランドで無差別に銃を発砲しますが、いくらサイレンサーをつけているとはいえ、実際にはそんなに消音にはならないようです。また、コナンがスケボーでジェットコースターの線路上を走るシーンなど、幾ら何でもそれは無理っしょ、と思うシーンもありますが、ストーリー展開はよくできていると思います。
おススメ3位 迷宮の十字路
コナンより平次が主人公っぽい内容で、全シーンに渡り京都が舞台となっています。実存する通りの名前や神社仏閣などの名所が散見され、いつもとは異なった楽しみがあります。
これらの作品はいずれも監督がこだま兼嗣さん、脚本が古内一成さんのタッグ。コナン映画の礎を築いた作品はやはり面白いですよ。