12月になると楽しみなのが冬のボーナス。1年頑張ってきたご褒美にボーナスが出たら何を買おうか考えている人もいると思いますが、使い道で一番多いのは貯金。2016年夏のボーナスでは実に75%の人が使い道は貯、と回答しています。貯金は大事だということに対して批判的な意見を持つ人は少ないでしょう。しかし貯金ばかりではちょっと寂しい気もしますよね。今回は老後のための貯金をいくらしておけばいいのか、毎月貯金するべき金額を計算する式を紹介します。この式を知っていれば、冬のボーナスをいくらまでなら使っていいかという判断ができるようになるはずです。
いくら貯金すればいいか、貯金額をはじき出す公式
引用: diamond.jp
S:貯蓄率(現役時代の手取りの中から貯金する割合)
x:「現役の生活費」に対する「老後の生活費」の比率
y:手取り年収(現役時代数十年の平均、想定でOK)
A:現役期間年数
B:老後期間年数(余裕を持たせた方がベター)
P:老後の定期収入年額(主に年金)
Z:現在の資産額
計算の手順
分かりやすくするために、ある会社員Jさんの例を挙げます。Jさんは
- 現在30歳で65歳まで働く
- 現在の手取り年収は300万円で、今後緩やかに増加していく見込みがある
- 男性の平均年齢プラスαで85歳まで生きると仮定
とします。
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xを決める
xは「現役の生活費」に対する「老後の生活費」の比率。つまり今の生活費を100%としたとき、老後の生活費はどれくらいか、ということです。老後は現役時代の80%の生活費で生活しよう、とか70%の生活費とかです。Jさんは70%を想定します。
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yを決める
yは手取り年収。今後の手取り年収がほとんど変動しない方なら今の手取り年収。Jさんは年収が緩やかに増加していく見込みがあるため、65歳までの手取り年収平均として450万円を想定します。
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Aを決める
Aは現役期間年数。Jさんは現在30歳で65歳まで働く想定なのでAは35年。
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Bを決める
Bは老後期間年数。Jさんは自分が85歳まで生きると仮定しているので、老後期間は20年。
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Pを決める
Pは老後の定期収入年額。Jさんは月10万円、年120万円の年金を想定。
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Zを決める。
Zは現在の資産額。Jさんには現在300万円の貯金があると想定。
以上から計算式にそれぞれの値を代入すると
となり、S=0.1633が算出されます。すなわち、Jさんは手取り給料の約16%を貯金していけば老後は現役時代の70%ほどの支出で生活できるということです。実際に年収が緩やかに増加していくか分かりませんし、90歳まで生きるかもしれませんので、値を変えてシミュレーションするのが良いでしょう。最低いくら貯金していけばいいのか分かると、足りなかった分はボーナスを使って補填し、逆に十分貯金できていると思えばご褒美を買ってもいいかもしれません。参考程度に現在の自分に置き換えて是非一度計算してみてはいかがでしょうか。
(この計算式はDIMOND Online (diamond.jp)に掲載されていた記事をもとに書いています。)